声優を目指す人の多くはまず声優学校に行くことを考えるでしょう。
でも、実際にどのようなカリキュラムが行われているか知らないという人も少なくありません。
そこで今回は声優学校の実態について詳しくご紹介します。また、卒業後の進路についても解説していきます。
目次
声優の学校は3種類ある
声優学校と言ってもその大きく3種類に分かれます。
国から認可されている「声優専門学校」、民間企業が経営している「声優スクール」、そして声優プロダクションが経営している「声優養成所」です。
どれが自分に合っているかは人によって違うので、それぞれの特徴をよく理解する必要があります。
どこも声優を目指すための学校であることは間違いありませんが、入学(入所)条件などが異なっていますし、どの声優学校に行くかが将来を左右すると言っても過言ではありません。
「声優の学校」の基本概要
声優学校とは、声優になる為の知識やスキルを学ぶことはもちろんのこと、演技力などを身につける場でもあります。
声優の基本的ノウハウを学ぶことができる学校です。
声優養成所やスクールとの違い
声優専門学校は国から認可された学校であり、授業数が多いのが特徴です。
基礎を身につけることができる上にプロダクションなどの影響がないことから、卒業後の進路は自由に選べます。
民間企業が行っている声優スクールは授業数が少ないのが特徴です。つまり、仕事をしながらでも通うことができます。
さらに、プロダクションが経営している養成所は、学費が専門学校に比べて安い傾向があります。
そして、レッスンは週1回から受けることができて、そのプロダクションに入所希望の場合はエスカレーター式で入ることも可能です
ただしオーディションがあるので、その段階で落とされてしまうと入所はできません。
声優の学校の実態とは
ここでは声優学校の実態について、カリキュラムや費用など詳しく解説していきます。
学べるスキル・カリキュラムと費用
声優専門学校
声優専門学校はあくまでも学生が通う学校なので、月~金曜日の5日間授業が行われています。
養成所に比べると授業数が多いのが特徴で、声優の基本的ノウハウや礼儀作法、演技力まで幅広く学ぶことができます。
ただし、授業数が多いことから仕事や他の学校などと両立させることが難しい為、両立を考えている人にはおすすめできません。学費は年間200万円前後かかると言われています。
-
声優の専門学校とはどういう学校かメリットなどを解説
近年の声優はアニメやゲームのキャラクターの声という役割のみをこなすだけでなく舞台やコンサートにも活躍の場を広げており、声優に対する社会全体の認知度も上がっています。 しかし、実際に声優になるためにはど ...
続きを見る
声優養成所
声優養成所はプロダクションがバックにいることが特徴です。
そのプロダクションで今後活躍できる人材を育成するための場所と考えると分かりやすいでしょう。
専門学校とは異なり、デビューさせることを前提としたカリキュラムが多く、オーディションが頻繁に行われるのが特徴です。
もちろん、すべての生徒がプロとして活躍できるわけではありません。オーディションや審査で合格した人のみがプロダクション所属の門下生として扱われるのです。
専門学校のように基礎的なことを教えてくれる部分もありますが、審査に落ちてしまうと退所しなくてはいけないシビアさがあります。
デビューのチャンスは転がっているものの、一歩間違えると夢を諦めなくてはいけないデメリットもあるのです。
週1回程度のレッスンが基本なので仕事や学校に通っていても通所することは可能です。学費も専門学校に比べるとかなり安く、年間20万円から受けられるところもあります。
専門学校卒業後の進路は?
声優養成所に入所する
専門学校で声優のノウハウを学んだ後は、養成所への入所を希望する人が多いようです。
プロダクションの門下生となり声優の仕事を間近で学ぶことができるうえに、オーディションのチャンスも多いのが特徴です。
すぐにプロとして働くことができる可能性は低いですが、チャンスをものにすることができればデビューも夢ではありません。
-
どこを選べばいいの? 声優養成所の一覧とその比較
今回は、声優になるための訓練をする声優養成所の比較と、その中でおすすめの養成所はどこかについて紹介します。 日ナレやシグマセブン、青二塾など幅広い種類がある養成所ですが、ここではそれら主要な養成所の特 ...
続きを見る
声優事務所に所属・就職する
専門学校卒業後は声優事務所に就職する人もいます。声優として活躍することだけではなく、声優に関わる職業に従事することを目的とした進路になります。
マネジメント側に回る場合もあるでしょう。どんな仕事でもいいから声優業界に携わりたいという人におすすめです。
一般企業に就職する、大学へ進学・編入する
専門学校で実際に学んでみて、もし自分には合わないと感じたら途中で進路を変えても問題ありません。
大学に入り直しても編入しても良いのです。また一般企業への就職も可能です。専門学校を出たからといって必ずその道に進む必要はありません。
自分に合った学校の選び方とは
声優学校は3種類ありますが、どれに通うのが良いかは人によって違います。
そこで次は、自分に合った学校の選び方を紹介です。
学校の強みや特色を理解する
自分に合った学校を選ぶためには、それぞれの強みや特色を理解しておくことが大切です。
基本的なノウハウを学びたいのであれば専門学校が良いでしょうし、オーディションなどにチャレンジする機会が多い方が良いのであれば養成所といった選択になります。
また学費も授業数も異なる為、自分のニーズに合った学校を選ぶようにしてください。
所属声優を調べる
プロダクションが経営している養成所に通う場合は、そこの所属声優の傾向を知っておくことが大切です。
どんな声優が所属しているのか、どのような作品に参加しているのかなど詳しくリサーチしてください。
目標とする声優がいるのであれば、その人が所属しているプロダクションを探してみましょう。
就職率・事務所所属率も大事
専門学校の就職率というのはとても重要なポイントです。
せっかくノウハウを学んでも、就職率や事務所所属率が低いとその先の進路に大きく影響してしまいます。
希望するプロダクションへの所属率がどのくらいなのかは事前にリサーチしておきましょう。また、声優以外の就職率も調べておくことが大切です。
声優の学校に行けば必ず声優になれるわけではない
声優学校に通えば将来は声優として活躍できると勘違いしている人もいるかもしれませんが、実際はそんなに甘い世界ではありません。
声優学校を卒業した後プロとして活躍できるのは一握りです。さらに売れっ子になれる確率はかなり低い厳しい世界なのです。