テレビアニメやゲームになじみが深い子どもたちにとって、「声優」は、新たな将来の選択肢として人気が高い職業のうちの1つです。
しかし、保護者たちも含めて「声優のなり方」を知らない大人も多いのではないでしょうか。
そんな中で、子どもたちの夢を叶えるために声優という職業を知り、幼いうちから夢に向かって動き出せる方法を学びましょう!
目次
声優とは。小学生から声優になれるのか?
声優という仕事について
まず声優とはどういった仕事なのでしょうか。映像作品や音声作品に声の出演をしたり、ナレーションをしたりするのが声優の主な仕事です。
具体的には、アニメ、ラジオドラマ、ゲーム、映画や海外映画の吹き替えなどさまざまなものがあります。
他にも、舞台活動や歌手活動、俳優やタレント活動を行う声優もいます。身近なもので言えば、お店のアナウンスや着ぐるみショーなどの仕事もあります。
このように、一口に「声優」といっても、幅広いジャンルの仕事があります。
小学生でもなれるが親のサポートが必須に
このようにさまざまな仕事をこなす声優ですが、実は小学生でもなることができます。
実際に小学生でありながら、声優として活動している人もいます。しかし、その裏では親のサポートが必須になります。
まだ年齢的にも幼い小学生が、仕事をするというだけでも大変な負担になりますが、声優という職業は、姿は出さずとも人前に自分の声を出す職業です。
他の一般的な会社員などとは違い、特別に気をつけなければならないこともたくさんあります。
その上、小学校生活も決して疎かにはできません。幼い体で、学校と仕事の両立をこなさなければならないので、親のサポートはなくてはならないものになります。
実際に活躍する小学生声優
日本でも一躍人気な声優たちの中には、小学生から養成所に入って声優を目指していたり、実際にデビューを飾った人も多くいます。
その中でデビュー時話題を呼んだ声優、岡田日花里さんをご存知ですか?
彼女は、2017年4月から放送されていたアニメ「終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?」で、当時小学二年生ながらデビューを飾りました。
オーディションの中から見事、グランプリを勝ち取り選ばれた彼女は、作品の重要キャラクターとして活躍しました。他にも数多くの小学生声優たちが、夢を叶えてデビューを飾っています。
どうしたら声優になれるのか
小学生でも通える声優養成所と「その費用」
一般的な養成所では、15歳以上から通えるところが多いですが、小学生から通える養成所も存在します。
数はあまり多くありませんが、大手と呼ばれる養成所でも通えるところがあります。その1つに「日本ナレーション演技研究所」があります。
日ナレという愛称で親しまれるこのプロダクションは、数々の有名声優を輩出していて業界でもトップクラスの人気と信頼を誇る養成所です。
こちらのジュニアコースは小学生から通えるコースになっていて、週一回2時間のレッスンで月7000円、入所料が2万円です。
少し高いと思う方もいるかもしれませんが、習い事の1つとしては通いやすい値段設定になっています。
他にも小学生から通える、多くの養成所が日本各地にあるので子どもに合った養成所を見つけてあげましょう。
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小学生でも受けられるオーディション
オーディションの形態は、それを主催する事務所などによっても異なりますが、基本的には同じような内容で行われています。
それは、セリフ読み、ナレーション読み、自己PR、質疑応答の4つです。これは、大人の声優のオーディションとほとんど変わらない内容になっています。
小学生でも受けられるオーディションは、大人よりも少なくはなりますが、子どもの声が必要なアニメや映画では、小学生でもオーディションを受けられるようになっていることが多いです。
数をこなして慣れていくためにも、小学生から受けられるオーディションには積極的に参加することが良いでしょう。
受かったら、通ったら、その後
まず、養成所に入るためのオーディションを受けることから始めます。養成所によっては、オーディションを受けなくても入所できるところもありますので、確認してみましょう。
オーディションに受かれば、入所し、日々レッスンを積み重ねることになります。
養成所には、さまざまな作品のオーディション案内が届き、それに従って作品のオーディションを受けるという形が多いです。
場合によっては、養成所の推薦を受けて、作品への出演が決まることもありますので、1つ1つのレッスンに気を抜かずに励みましょう。
小学生から声優を目指す際のメリット・デメリット
メリット
成長スピードが早い
まず挙げられるのは、「成長のスピードが早い」ことです。幼いうちは大人と比べて、物事の飲み込みや習得が早いため、幼い頃から始めたことは上達しやすいと言われています。
実際にオリンピックなどで活躍するアスリートたちも、幼少期から競技を始めたという人も多いです。
それと同様に、声帯や腹筋、呼吸法など体を使って演技をする声優も、幼い頃から始めることで上達しやすいと考えられます。
成長のスピードが早いことから、失敗を即座に生かすことができるのは大人の声優とは違う特別な長所になります。
人生のやり直しがきく
そして次に、「人生のやり直しがきく」ということです。幼い頃から何でも果敢に挑戦することは、子どもの視野を広げ、大きな成長につながります。
「声優」という珍しい職業の道を知ることは、他のことでは経験できないようなことに触れる機会にもなります。
もし、声優に向いていない、他にやりたいことが見つかったなどといったことがあっても、小学生ならいくらでもやり直しがききます。
一度きりしかない子どもたちの貴重な人生を無駄にすることなく、経験を積ませてあげることができるのではないでしょうか。
基礎を固めることができる
さらにメリットとして「基礎を固めることができる」というのも挙げられます。
小学生というまだ時間に余裕がある間に、養成所に通うことでしっかりとした基礎から学ぶことができます。
先ほどあげたように、子どもの理解力、吸収力は素晴らしいので、声優としての基礎から身に付けることができ、それは声優としての大きな強みとなります。
また、先生や仲間とのコミュニケーションにより、人間性を育む場としても養成所は優れていると言えます。
習い事の範囲内で学校との両立が可能
最後に「習い事の範囲内で学校との両立が可能」というメリットがあります。
先ほど養成所の費用を紹介した通り、価格的には他の一般的な習い事とそう大差なく通うことができます。
また、レッスンも毎日のようにあるわけではなく、週に1、2回で週末に行なっているところがほとんどです。
これなら、普段の学校との両立も簡単で習い事の1つとして、声優への夢に向かっていくことができます。
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デメリット
デメリットとしては、やはり他の習い事などとは違って、声優養成所は特殊で周囲の人に理解されないことが多々あることです。
声優という職業自体に偏見を持っている人も多い中、小学生のうちからそうした養成所に通わせることに抵抗がある人もいるのが事実です。
しかし、周囲の目を気にせず、子どもの夢を応援することは大切なことですし、そうした偏見は少しずつ減っていることも事実ですから、前向きに声優という職業を捉えましょう。
その他できること
歌や演劇などに関わらせ感覚を養い発声の練習等をする
声優でなくても、声を活かしたり演技をしたりする職業はたくさんありますので、歌や演劇などの鑑賞を通して声優に必要なセンスを養うことが、必要です。
また、発声練習などは自宅でもできるため、養成所に通えなくても声優としての基礎を固めることは可能です。
ボイストレーニングについての本やビデオもたくさんありますので、まずはどんなことが必要なのか勉強してみましょう。
より多くの作品を見せ、表現力を磨く
声優は幅広い分野で活躍している職業ですので、よりたくさんの作品に触れることで声優という職業を知り、学ぶことが大切です。
普段は気にしていなかったアナウンスやナレーションも、実は声優の仕事であるということも多く、身の回りに声優が生み出した作品はたくさんあります。
そうした多くの作品から表現力を身につけましょう。
コミュニケーション能力の基盤を作る
アドリブが必要なこともある声優では、人とのコミュニケーション能力が鍵となります。
表情が見えない分、声だけで多くのことを伝えなければなりません。そうしたコミュニケーション能力は、普段の会話から得られるものです。
子どもとの会話を大切にし、相手の感情を感じ取ったり、逆に自分の感情を表現したりといったことに気をつけさせながら、生活してみましょう。
小学生で声優になるということ
小学生でも声優になることは可能で、年齢制限があるだけで声優としての特徴を伸ばすには様々な方法があります。
普段の生活の中で、声優としての能力を育むことも可能です。
また、実際は声優にならずとも習い事としてその方法を行うことにより将来非常に幅広く活用でき、コミュニケーション能力や表現力が育つなどメリットはたくさんあります。
ぜひ小学生声優という将来の道を新たな選択肢として、考えてみてください。