声優になるためには、自宅でのトレーニングも欠かせません。
コツは、毎日少しの時間でも見つけて行う意識を持つことです。声優にとって大切なのは声ですが、
喉を守りながらいつでも声が出せるようにするためには、体全体を鍛えておく必要があります。
運動だけでなく、演技力や表現力を身につけるための練習もしなければなりません。
どのようなトレーニング方法があるのかを紹介します。
目次
自宅で出来る基本的なスキルを身につけるための練習法を紹介
ストレッチと腹筋(どちらを優先するべきか)
声優にとって大切なのは、大きな声が出るか、長く声を出していられるか、です。
声を出す時に欠かせないのが呼吸であり、肺の中にどれだけの空気が入るかが重要になってきます。
横隔膜が下がれば肺の中にたくさん空気が入ります。この横隔膜を動かしているのが腹筋なので、まずは腹筋を優先します。
一方、ストレッチは体を柔らかくするためと、温めるために行います。
体だけでなく喉を温め、リラックスした状態にすれば、喉を傷めないようにしながらのびやかな声が出せるようになります。なお、発声前には必ずストレッチを行いましょう。
体幹トレーニング
体幹トレーニングでインナーマッスルを鍛えると、姿勢が良くなり、腹式呼吸で安定した声を出すことが可能になります。
さらに、声の伸びもよくなります。
声の筋トレ(表情筋)
顔の筋肉である表情筋を鍛えるのも、声を出しやすく、滑舌をよくするために必要です。
口から舌を出して大きく右回りや左回りに回す、唇をすぼめる、ゆるめるを繰り返すなどがあります。また、よく噛んで食べることも顔の筋肉を鍛えられます。
腹式呼吸
首や肩に余計な力を加えず、喉を傷めずに声を出したり、また長いセリフを息つぎの必要なく出したりするため必要です。
初心者は仰向けに寝て、息を完全に吐ききったら鼻から一気に息を吸い、お腹を膨らませます。
次に、ゆっくりと10秒くらいかけて息を吐きます。これを繰り返し行いましょう。
自宅で出来る実践的な練習法を紹介
セリフの練習
1つのセリフを、様々な感情で言い分けてみる練習をします。
例えば、「さようなら」のセリフを、楽しそうに、悲しそうに、突き放すように、等です。少し長いセリフなら、人物の性格を変えて言います。
積極的、消極的、真面目、いろいろな人物を想定してやってみましょう。
この時、必ず自分の声を録音します。
自分がやったものがイメージ通りに聞こえるか、録音した音声を客観的に聞いて、違うと感じたら何度でもやり直しすることが大切です。
演技の練習
主な演技練習として
- 自分の好きな漫画のセリフを言ってみる
- 好きな本を朗読してみる
- テレビドラマのセリフを真似る、
- 動きをつけてより具体的なイメージを持ちながらセリフを言う
というのがあります。
録音して自分の声を聞きながら繰り返し行うのがコツです。
滑舌の練習
練習教材として外郎売りが有名ですが、暗記してどこででも練習できるようにしておきましょう。
そして、時間があれば1日に何度でも練習します。
また、早口言葉も、言いにくいものは最初はゆっくり、はっきりとを意識し、慣れたら徐々にスピードをつけていくといいでしょう。
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声を枯らさないためのテクニック
声を守るために、いきなり大声を出したり、喉に力を入れたりするような発声はしないようにしましょう。
そのため、体の力を抜いて声を出せるよう、腹式呼吸をマスターするのが良いです。
また、調子が悪い時は無理に声を出さずにいることが大切です。
さらに、普段からマスクをつけたり、喉をいつでも潤せるよう常温の白湯と飴玉等を常備しておいたりしましょう。
声を枯らさないためには、とにかく喉を乾かさないように心がけます。
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養成所特有の自宅練習との差
声優養成所の特徴
養成所はプロの声優のために必要な知識や技術を身に着ける場です。
基礎ができていると判断されている人が入所するため、より実践的なレッスン内容が行われます。
メリット
プロダクションが運営している養成所が多いため、所属している現役声優からレッスンを受けられます。
また、外部には出ないオーディションに応募することも可能です。
デメリット
専門学校のように誰でも入れるわけではなく、オーディションで適正があると判断された人だけが入所できます。
また、毎日レッスンがあるとは限らず、週に数回、1回のレッスン時間も短時間で終了するのがほとんどです。
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審査項目
自分がアニメや映画の仕事がしたいのか、ナレーションがやりたいのかをはっきりさせましょう。
そして、希望する仕事に強い養成所を受けるのが良いです。
養成所のオーディションの場合は、書類やボイスサンプルの審査、面接、実技審査(朗読やナレーション等)が行われます。
まず書類やボイスサンプルに合格した人が二次審査に進み、三次審査を通過すると合格、というパターンが多いです。
履歴書や面接で自分をどれだけアピールできるか、実技で滑舌や表現力をどれだけ出せるかが審査基準に関わってきます。
また、自宅で十分な準備と練習を続けて来たか否かの差がここで出てくる可能性も十分にあります。
まとめ
本気で声優になるには、自宅での地道なトレーニングの重要です。
基本的なトレーニングはプロほど毎日欠かさず行っています。
そして、トレーニングを怠るとすぐ声に出てしまいます。
同じく声優を目指す人たちに勝つには、よい多くの時間を練習に使うか、質の高い練習を行うしかありません。
プロの声優を目指すためだけでなく、プロになってからもいつでも仕事に対応できるように、日々のトレーニングを地道に続けることが大切なのです。